【救済】

ペンネームakariさんからの投稿です。

 

それでは不安定ドミノさんお願いします。

 

メトロの電車内に貼られた四角い広告。写っているのはひと昔前という感じの人で、貼り替えられていないために写真は日焼けして古めかしい。

しかし私は、その広告が訴えることに深く共感する。

高3の終わり、半泣きで登校した。悲しみではない。怒りだ。寒かった。早く学校に着きたいのに、視界がぼやける。

なんで、なんで。

なんで私かな。制服はなんでスカートなの。ほかの子は折ってるスカート、私は折ってないのに。なぜ自分は毎朝満員電車に乗るの。いや、早く起きれない自分が悪いことはわかっている、そんな自分が嫌だとも自覚してる。にしてもだ、公共の場でたまたま居合わせた人間に干渉してくるなよ。弱そう、どうせ抵抗しない、と見下してるんでしょう。自分は誰からでもそんな風に見られてるのか?嫌だ。見た目で判断するな。中身を見てよ。感覚も、心もあるんだ、人間なんだから。なんで女というだけで。こんなことは何度もあった。そういうことを意識しないほど、幼い時から。

足を踏んでやった。それでも憤りはおさまらない。体が震えて止まらない。電車を降りた途端に涙が出てきた。ほんとうに、悲しいわけではないのだ。なぜなくらない?どうにもならないことがある世の中が憎い。歩く。鼻をすする。歩く。ああ、早く、私の胸の内を聞いてほしい。あの子なら、わかってくれるはず。

 

 

編集者より

まずはゲストライター第1号の投稿のありがとうございます。

社会全体に憤りを感じたことでしょう。かといってそれをぶつけたところでなんですよ、世知辛すぎ。どれだけいいことがあっても一生忘れられない経験であったことでしょう。。こういう時って本当にどうしようもなくてどうしたらいいんですかね